僭越な奴め
前ページではjuniorから見たsenior対する「僭越」感についてかきましたが、では逆にseniorからjuniorの発言に対してこの僭越についてどのように思っているのでしょうね。「こいつ、僭越な奴め〜」なんて思うんでしょうか?そしてその度合いに日本と欧米の違いはあるのでしょうか?
- まず、最初に言っておかなければならないと思うのは、このperceptionは国民性以前に個人個人のpersonalityによる部分がかなり大きいはず、ということです。権力をかさにきて優越感に浸っている人はより強くそう思うでしょうし、人の意見を受け容れる度合いも個人個人でかなり違いがありますからね。なので、ここではあくまでも一般的な傾向ということで。
- たとえば外資につとめる日本人である私の場合はどうなのでしょう。基本的には私は人の意見をいろいろ聞きたいタイプに属するために組織内でどのような人がコメントしてきても特に「こいつ、僭越」なんて考えたことはありません。ただ、juniorの人にコメントされてムッとすることはあります。考えてみればそれはほとんどが、コメントされたというfactや階層の違いなどでは決してなく、礼儀を欠いたしゃべり方であったとかそういう類のreactionのようです。結局、juniorもseniorも皆人間ですから当たり前のことですが。
- わたしがむしろ不満に思うことが多いのは、逆に日本人のスタッフからのコメントが少ないということです。前ページでお話ししたようなskip levelの部下が私に対して僭越だと思っているのか、それともアイデアそのものが無いのか(which is more critical)、悩ましいところです。また欧米文化が身に付いているような人(たとえば欧米で育ったとか)、外資経験が長い人はより積極的にコメントすることによってアピールしてくるのがわかります。
- 日本人と欧米人のseniorの間でそのperceptionにたいして違いがあるでしょうか?当然あります。これはjuniorからseniorをみたときの違いと同じものと考えればいいと思います。彼らはそういうコメントをむしろencourageします。よってそれだけ「僭越な奴」なんて思うことは少ないはずです。
- ただ、気をつけなければいけないのは彼らも人間だということ、そして英語にもsuperiorにたいしてしゃべるときの厳然とした敬語的要素があるということです。それは日本のように「です、ます」をつければ片づくというタイプのものより、ものの言い方にまで及ぶお話になってきて「TOEC」の方でお話ししたことのある語感も大事な要素となってきます。このあたりの「superiorにたいして臆せず、かつrespectをもって適切にコメントする」というのは学習書だけではなかなかとらえにくい上級者向けのagendaになってきます - TOEICのほうで近々載せます。